2026年2月27日、国土交通省は「不動産価格指数(令和7年11月・令和7年第3四半期分)」を公表しました。
今回の発表によると、住宅総合は前月比0.7%上昇、商業用不動産総合は前期比1.1%上昇となり、住宅・商業用ともに持ち直しの動きが確認されています。
本指数は2010年平均を100とした価格動向を示す指標であり、不動産市場の基調を把握するうえで重要なデータです。
住宅価格指数:全国で上昇基調が継続

令和7年11月分(季節調整値)の住宅総合指数は147.3となり、前月(146.3)から0.7%上昇しました。
内訳を見ると、
- 住宅地は120.3(前月比2.6%増)
- 戸建住宅は120.8(前月比0.2%増)
- マンション(区分所有)は223.5(前月比0.8%増)
となっています。
特にマンション価格は依然として高水準で推移しており、指数は223台と2010年比で2倍超の水準にあります。
地域別では、東京都の住宅総合指数が187.6と高い水準を維持しており、前月比5.8%増と大きな伸びを示しました。
また、九州・沖縄地方は住宅総合162.3(前月比10.1%増)と全国平均を上回る上昇率となっており、地方圏の価格上昇も鮮明になっています。
全体としては、都市部を中心に価格上昇圧力が継続している状況です。
商業用不動産指数:総合は上昇、オフィスは下落
令和7年第3四半期分(季節調整値)の商業用不動産総合指数は147.2となり、前期比1.1%上昇しました。
用途別では、
- 店舗は169.5(前期比3.4%増)
- オフィスは168.5(前期比5.9%減)
- マンション・アパート(一棟)は173.7(前期比0.7%増)
となっています。
店舗や一棟マンションは堅調に推移する一方で、オフィスは前期比マイナスとなりました。
三大都市圏のオフィス指数は171.8で前期比10.4%減と、調整局面に入っている様子が見て取れます。
テレワーク定着や企業のオフィス戦略見直しなど、構造的な要因が影響している可能性があります。
一方で、三大都市圏以外の地域では店舗指数が前期比8.8%増と上昇しており、エリアごとの差も拡大しています。
市場全体の構図:住宅は強含み、商業用は用途間で明暗
今回の指数からは、住宅は全国的に上昇基調が継続、商業用は総合では上昇も、用途別で明暗が分かれるという構図が読み取れます。
住宅市場では、都市部のマンション価格上昇が全体をけん引している状況です。
一方、商業用では店舗や賃貸住宅一棟は底堅さを維持するものの、オフィス市場には調整圧力がかかっています。
指数はいずれも速報値であり、今後3か月間は改訂が行われる予定です。
不動産市場は金利動向や企業業績、人口移動など複数の要因が絡み合う分野です。
今回の上昇が持続的なトレンドとなるのか、それとも局所的な回復にとどまるのか、今後の四半期データが注目されます。


