2026年2月27日、国土交通省は「既存住宅販売量指数 令和7年11月分(試験運用)」を公表しました。
登記データをもとに個人取得の既存住宅取引を指数化したもので、2025年11月の全国合計(戸建・マンション計)の季節調整値は125.8となり、前月比9.1%減少しました。
30㎡未満のマンションを除いた合計でも113.8と、前月比9.9%減となっています。
種類別動向:戸建が2ケタ減、マンションも下落

種類別に見ると、
- 戸建住宅は120.2(前月比10.1%減)
- マンション(区分所有)は133.2(前月比5.5%減)
- マンション(30㎡未満除く)は106.9(前月比7.5%減)
となりました。戸建住宅は2ケタ減と大きな落ち込みを示しています。
マンションも減少しましたが、戸建に比べると下落幅はやや限定的です。
なお、本指数は2010年平均を100とする指数であり、125.8という水準自体は長期的に見れば高い位置にあります。
添付資料5ページの時系列表によると、2025年10月は138.4と高水準でしたが、11月はその反動もあり大きく低下しています。
地域別動向:全国的に減少傾向
ブロック別に見ると、全国すべての地域で前月比マイナスとなりました。
- 関東地方は130.2(前月比5.4%減)
- 近畿地方は128.1(前月比9.8%減)
- 中部地方は128.5(前月比11.3%減)
と、都市圏を含む主要エリアでも減少が目立ちます。
都府県別では、
- 東京都147.9(前月比4.8%減)
- 愛知県134.2(前月比10.0%減)
- 大阪府138.9(前月比10.8%減)
と、三大都市圏でも軒並み減少しました。
一方で、中国地方のマンション(区分所有)は前月比3.0%増、四国地方の30㎡未満除くマンションは前月比4.3%増と、一部には持ち直しの動きも見られます。
指数の定義と特徴:登記データベースを活用
既存住宅販売量指数は、建物売買を原因とする所有権移転登記のうち、個人取得の既存住宅取引を抽出し指数化したものです。
別荘やセカンドハウス、投資用物件も含まれる点が特徴です。
特に近年増加している30㎡未満のワンルームマンション取得については、含む数値と除外した数値を併用して公表しています。
月次指数では季節性を排除するため季節調整が行われています。
市場の見通し:価格高止まり下で取引は調整局面か
今回の結果は、前月の高水準からの反動減の側面もあると考えられます。
ただし、住宅価格指数は依然として高止まり傾向にあり、金利動向や購入者の資金計画への影響も無視できません。
価格上昇局面が続くなかで、購入マインドがやや慎重化している可能性もあります。
既存住宅市場は、新築価格高騰を背景に注目されてきました。
今後は金利動向や春の需要期の動きが、取引回復のカギを握ることになりそうです。


