不動産業界への転職を検討している方の中には、
「不動産仲介とはどのような仕事?」
「売買仲介と賃貸仲介にはどんな違いがあるの?」
「未経験からでも不動産仲介として活躍できる?」
このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
不動産仲介とは、不動産を「売りたい人・貸したい人」と「買いたい人・借りたい人」の間に立ち、条件の調整や契約手続きなどをサポートする仕事です。
お客様の人生における大きな決断を支える役割を担うため、専門知識だけでなく、高いコミュニケーション能力や提案力も求められます。
また、不動産仲介には「売買仲介」と「賃貸仲介」があり、取り扱う物件や商談期間、求められるスキルなどが異なります。そのため、仕事内容や働き方の違いを理解したうえで、自分に合ったキャリアを選ぶことが大切です。
この記事では、不動産仲介の仕事内容や年収、向いている人の特徴をはじめ、売買仲介と賃貸仲介の違いについてもわかりやすく解説します。
不動産業界への転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
不動産仲介とは?
不動産仲介とは、不動産を売りたい人・貸したい人と、買いたい人・借りたい人の間に立ち、契約成立までをサポートする仕事です。不動産会社は物件を自社で販売するだけでなく、お客様同士を結び付ける役割も担っており、その中心となるのが不動産仲介営業です。
不動産仲介では、物件紹介だけでなく、市場調査や価格査定、条件交渉、契約書類の作成、引き渡しまで幅広い業務を担当します。
不動産取引は人生の中でも高額な契約となるケースが多いため、お客様に安心して取引を進めてもらえるよう、専門知識を活かした提案やサポートが求められます。
不動産仲介は、大きく「売買仲介」と「賃貸仲介」の2つに分けられます。どちらもお客様と物件を結び付けるという役割は共通していますが、取り扱う物件や商談期間、営業スタイルなどに違いがあります。
売買仲介と賃貸仲介の違い
売買仲介は、住宅やマンション、土地などの売買をサポートする仕事です。
物件の価格査定や販売活動、購入希望者との条件交渉、契約手続きなどを担当し、一つの契約金額が大きいことが特徴です。そのため、契約まで数か月以上かかるケースも珍しくありません。
一方、賃貸仲介は、賃貸マンションやアパートなどを借りたいお客様へ物件を紹介する仕事です。内見案内や入居手続きが中心となり、売買仲介と比べると商談期間が短く、短期間で契約まで進むケースが多くあります。
| 比較項目 | 売買仲介 | 賃貸仲介 |
|---|---|---|
| 主な取扱物件 | 戸建て・マンション・土地など | 賃貸マンション・アパートなど |
| 商談期間 | 数か月〜半年以上になることもある | 数日〜数週間程度が一般的 |
| 契約金額 | 高額になりやすい | 初期費用・家賃契約が中心 |
| 求められる力 | 提案力・交渉力・専門知識 | 接客力・対応力・スピード |
どちらもお客様の住まい探しを支える重要な仕事ですが、営業スタイルや働き方には違いがあります。
そのため、不動産業界への転職を考える際は、それぞれの仕事内容を理解したうえで、自分に合った分野を選ぶことが大切です。
不動産仲介の仕事内容
不動産仲介の仕事は、単に物件を紹介するだけではありません。
お客様からの相談を受け、条件に合った物件や売却方法を提案し、契約から引き渡しまでをサポートすることが主な役割です。
売買仲介では、一つの契約が成立するまでに数か月以上かかることもあり、お客様との信頼関係を築きながら丁寧に対応することが求められます。
売却・購入の相談対応
売買仲介では、「自宅を売りたい」「新しく家を購入したい」といった相談を受けることから仕事が始まります。お客様の希望条件や予算、売却・購入の理由などを丁寧にヒアリングし、最適な提案を行います。
住宅ローンや住み替えのタイミングなど、お客様ごとに状況は異なるため、専門知識をもとに分かりやすく説明することも重要な役割です。
価格査定・販売活動
売却を希望するお客様に対しては、周辺の成約事例や市場動向をもとに査定価格を算出します。
その後、不動産ポータルサイトへの掲載や自社ホームページでの紹介、既存顧客への案内などを行い、購入希望者を募集します。
適切な価格設定や販売戦略を立てることは、早期成約につながる重要なポイントです。
内覧対応・条件交渉
購入希望者から問い合わせがあった場合は、物件の内覧を案内します。
物件の特徴だけでなく、周辺環境や生活利便性についても説明し、お客様が安心して購入を検討できるようサポートします。
購入の意思が固まった後は、価格や引き渡し時期などの条件調整を行います。
売主・買主双方の希望を整理しながら、円滑に契約へ進めるための交渉力も不動産仲介には欠かせません。
契約・引き渡しまでサポート
契約が決まると、重要事項説明や売買契約書の作成、住宅ローン手続きのサポートなどを進めます。
契約後も引き渡しまで各種手続きを調整し、最後までお客様をサポートすることが不動産仲介営業の役割です。
契約が成立したときだけでなく、お客様から「安心して取引できた」「相談して良かった」と感謝の言葉をいただけることも、不動産仲介ならではのやりがいにつながっています。
不動産仲介営業の1日の流れ
不動産仲介営業の1日は、お客様対応だけでなく、物件調査や販売活動、契約準備などさまざまな業務で構成されています。特に売買仲介では、一人のお客様と長期間にわたってやり取りを行うことも多く、スケジュール管理が重要になります。
9:00〜10:00 出社・情報収集
出社後はメールや問い合わせ内容を確認し、その日の商談や内覧予定を整理します。また、新しく売り出された物件や市場動向をチェックし、お客様へ提案できる最新情報を把握します。
10:00〜12:00 お客様対応・物件調査
売却や購入を検討しているお客様との打ち合わせや問い合わせ対応を行います。売却相談では査定のために現地調査を行うこともあり、購入相談では希望条件に合った物件を探しながら提案資料を作成します。
13:00〜16:00 物件案内・商談
午後は物件の内覧案内や商談が中心となります。住宅の設備や周辺環境だけでなく、住宅ローンや購入後の生活まで見据えた提案を行い、お客様が納得して判断できるようサポートします。
16:00〜18:00 契約準備・事務作業
契約予定のお客様については、契約書類や重要事項説明書の準備を進めます。また、物件情報の更新や広告掲載、売主・買主との連絡調整などもこの時間帯に行われることが一般的です。
18:00以降 翌日の準備
最後に、その日の商談内容を整理し、お客様へのフォローや翌日のスケジュールを確認します。
商談状況によっては、お客様への連絡や関係者との打ち合わせが続くこともあります。
土日祝日は内覧や商談が集中しやすく、平日は契約準備や物件調査などの業務を進める会社も少なくありません。
そのため、不動産仲介営業では、曜日ごとに業務内容が変わることも特徴の一つです。
不動産仲介のキャリアパス
不動産仲介営業は、経験を積むことで営業力や専門知識を身につけられるだけでなく、さまざまなキャリアへ発展できる仕事です。
売買仲介や賃貸仲介で培った提案力や交渉力は、不動産業界全体で評価されるスキルでもあります。
営業担当として経験を積む
入社後は、物件紹介や売却・購入相談、契約手続きなどの基本業務を担当しながら経験を積みます。
お客様一人ひとりに合わせた提案を繰り返すことで、営業力だけでなく、不動産や住宅ローン、税金などの専門知識も身につけることができます。
また、宅地建物取引士(宅建士)の資格を取得すると、重要事項説明など資格者しか行えない業務も担当できるようになり、活躍の幅が広がります。
店長・マネージャーへのキャリアアップ
営業実績やマネジメント経験を積むと、店舗責任者や店長、エリアマネージャーなどの管理職を任されることがあります。
管理職になると、自身の営業活動だけでなく、店舗の売上管理や営業戦略の立案、部下の育成なども重要な役割となります。
個人の成果だけでなく、チーム全体で目標を達成するためのマネジメント力が求められます。
専門分野へのキャリアチェンジ
不動産仲介で培った経験を活かし、投資用不動産営業や法人向け不動産仲介、不動産開発、賃貸管理などへキャリアチェンジする人も少なくありません。
また、住宅メーカーやデベロッパー、不動産コンサルティング会社などへ転職するケースもあり、不動産仲介で身につけた営業力や交渉力は幅広い分野で活かされています。
DX化で広がる活躍の場
近年は、不動産業界でもDX(デジタルトランスフォーメーション)が進み、AIによる査定支援や顧客管理システム(CRM)、電子契約、オンライン商談などの導入が進んでいます。
そのため、営業スキルに加えてデジタルツールを活用できる人材への需要も高まっています。
変化する市場に対応しながら新しい知識やスキルを身につけることで、将来的なキャリアの選択肢をさらに広げられるでしょう。
不動産仲介へ転職する前に知っておきたいポイント
不動産仲介は、お客様の大切な資産や住まいに関わる責任のある仕事です。
そのため、仕事内容だけでなく、企業ごとの営業スタイルや評価制度を理解したうえで転職先を選ぶことが重要になります。
例えば、売買仲介を中心とする会社では、一件ごとの契約金額が大きく、お客様との商談期間も長くなる傾向があります。
一方、賃貸仲介を中心とする会社では、短期間で多くのお客様へ提案する営業スタイルが一般的です。
同じ「不動産仲介営業」でも、取り扱う分野によって仕事の進め方は大きく異なります。
また、会社によっては反響営業が中心の場合もあれば、紹介営業や既存顧客への提案を重視する企業もあります。
教育制度や資格取得支援、評価制度、インセンティブの仕組みなども企業ごとに異なるため、自分が目指す働き方と合っているかを確認することが大切です。
求人票だけでは分からない職場の雰囲気や営業スタイルについて知りたい場合は、不動産業界に詳しい転職エージェントへ相談することも有効です。
企業ごとの特徴や募集背景なども踏まえて比較することで、自分に合った転職先を見つけやすくなるでしょう。
まとめ
不動産仲介とは、不動産を売りたい人・貸したい人と、買いたい人・借りたい人をつなぎ、契約成立までをサポートする仕事です。売買仲介と賃貸仲介では仕事内容や営業スタイルに違いがありますが、どちらもお客様に寄り添いながら最適な提案を行うという共通した役割を担っています。
経験を積むことで営業力や専門知識を身につけられるだけでなく、店長やマネージャーへのキャリアアップ、投資用不動産や法人仲介などへのキャリアチェンジも目指せます。
また、DXの進展により、AI査定や電子契約、オンライン商談など、新しい営業スタイルにも対応できる人材への需要が高まっています。
不動産仲介への転職を検討する際は、仕事内容や年収だけでなく、営業スタイルや教育制度、評価制度なども比較しながら、自分に合った企業を選ぶことが大切です。
事前に十分な情報収集を行い、自分の強みを活かせる環境で新たなキャリアをスタートさせましょう。

