
「派遣のお仕事に慣れてきたから、空いた時間でもっと稼ぎたい」
「将来のために新しいスキルを副業で試したい」
そう考える派遣社員の方は非常に増えています。
しかし、一歩踏み出すのをためらわせるのが「会社にバレたらどうしよう」という不安ではないでしょうか。
特に税金の手続きは複雑で、「確定申告をすれば大丈夫」という断片的な知識だけでは、思わぬ落とし穴にはまってしまうこともあります。
副業が職場に伝わるルートのほとんどは、実はマイナンバーではなく「住民税」です。
この記事では、派遣社員が副業を行う際の法的ルールから、住民税によってバレる仕組み、そしてリスクを最小限に抑えるための確定申告の手順まで徹底解説いたします。
最新の統計データや公的な制度に基づいた「根拠のある知識」を身につけ、安心して自分らしい働き方を手に入れましょう。

まず、多くの派遣社員の方が抱く「副業はそもそも許されるのか?」という疑問にお答えします。
派遣社員が副業を行うことは、法律上、原則として自由です。
厚生労働省が策定した「副業・兼業の促進に関するガイドライン」は、近年の働き方改革の指針となっています。このガイドラインでは、労働者が労働時間外をどのように利用するかは基本的には自由であり、企業側は原則として副業を認めるべきであると示されています。
かつては「副業は本業に支障をきたす」として否定的に捉えられがちでしたが、現在では「スキルアップや所得増による生活の安定」というポジティブな側面が評価されています。ただし、以下の点に該当する場合は、会社から制限を受ける可能性があるため注意が必要です。
副業への関心は一過性のブームではなく、確固たる社会の変化となっています。
総務省統計局が発表した最新の調査結果でも、その傾向は明らかです。
就業者のうち、追加の仕事を希望する「副業希望者」の数は着実に増加しています。
特に、派遣社員を含む非正規雇用の層では、自身のライフスタイルを維持しながら収入の柱を複数持ちたいと考える人が多く、柔軟な働き方の一つとして副業が定着しています。
参考:総務省統計局|労働力調査(基本集計)2025年(令和7年)11月分結果

「マイナンバーからバレる」という噂を耳にすることがありますが、実は、役所から会社へ「この人は副業をしています」という通知が行くことはありません。
副業がバレる本当の原因は、自治体から会社に届く「住民税の税額通知」にあります。
通常、派遣社員の住民税は、毎月の給与から天引きされる「特別徴収」という形をとります。この仕組みの流れは以下の通りです。
- 所得の合算
あなたが副業(アルバイトや業務委託など)で収入を得ると、その情報は税務署や自治体に集約されます。- 税額の計算
自治体は「本業の給与 + 副業の所得」を合算し、その総額に基づいて住民税を計算します。- 会社への通知
自治体は、計算した住民税の総額を、メインの雇用主である派遣会社へ通知します。
会社には「住民税決定通知書」という書類が届きます。
ここにはあなたの住民税額が記載されていますが、給与担当者があなたの「派遣会社での給与」と「届いた住民税額」を照らし合わせた際、あまりに税額が高いと、「この人は他でも収入があるな」と気づかれてしまうのです。

副業を職場に知られたくない場合、最も有効な対策が、副業分の住民税を自分で納付する「普通徴収」に切り替えることです。
住民税の徴収方法には2種類あります。
| 項目 | 特別徴収 | 普通徴収 |
| 納付方法 | 会社が給与から天引き | 自分で納付書または口座振替で支払う |
| 通知先 | 派遣会社へ通知が届く | 自宅へ納付書が届く |
| 副業対策 | 合算されるためバレやすい | 本業に通知が行かないためバレにくい |
確定申告書を作成する際、第二表の中に「住民税に関する事項」という欄があります。
ここで、「給与、公的年金等以外の所得に係る住民税の徴収方法」の選択肢として、「自分で納付(普通徴収)」にチェックを入れます。
これにより、副業分にかかる税金の通知は会社に行かず、自宅に直接納付書が届くようになります。
副業が「雇用契約に基づく給与(アルバイト・パート)」である場合、自治体によっては強制的に本業の給与と合算(特別徴収)されてしまうことがあります。
これは「給与所得については特別徴収が原則」という地方税法の運用によるものです。
バレるリスクを最小限にしたい場合は、雇用契約ではなく「業務委託(クラウドソーシングやライティング、デザインなど)」の形態を選ぶのが得策です。

「副業ならいくら稼いでも申告しなくていい」というわけではありません。
税務上のルールを正しく守ることは、脱税を防ぐだけでなく、会社とのトラブルを回避するための大前提です。
本業で年末調整を受けている派遣社員の場合、副業で得た所得(収入から経費を差し引いた残り)が年間20万円を超えると、所得税の確定申告が必要になります。
参考:国税庁|確定申告が必要な方(給与所得者で確定申告が必要な人)
ここが最も多くの人が陥る罠です。
所得税の確定申告が不要な「20万円以下」の副業であっても、住民税の申告は所得の額にかかわらず必要です。
所得税は「国」に納める税金ですが、住民税は「自治体」に納める税金です。
自治体には所得税のような免除規定がないため、たとえ1万円の副業所得でも、お住まいの市区町村役場の窓口で「住民税の申告」を行わなければなりません。
これを怠ると、後から「無申告」として指摘され、結果的に会社に通知が行くリスクが高まります。

派遣という働き方の最大のメリットは、「時間のコントロール」がしやすいことです。
正社員に比べて残業の有無を事前に把握しやすく、勤務地や時間も柔軟に選べるため、副業との相性は抜群です。
「柔軟な働き方を重視したい」と考える方には、以下のような副業が適しています。
- 在宅完結型(Webライティング、データ入力、オンライン秘書)
通勤時間がないため、派遣の終業後1〜2時間を有効活用できます。
場所を選ばないため、趣味や旅行、帰省と両立しやすいのが魅力です。- スキル特化型(CAD、デザイン、専門事務)
派遣先で身につけたスキルを副業に転用する形です。
例えば、住宅業界の派遣でCAD(図面作成ソフト)の操作を覚えれば、クラウドソーシングサイト等で図面修正の案件を高単価で受けることができます。
もし、将来的に「在宅で高単価な副業をしたい」と考えているなら、住宅・建築業界での派遣を検討してみるのも一つの手です。
- ショールーム受付
平日休みが多いため、他者が働いている時間に静かな環境で副業に集中できます。- 営業アシスタント・CAD補助
未経験からでもCADなどの一生モノの技術を身につけられる求人が豊富です。
住宅業界は専門的な知識が求められる一方で、事務職やサポート職は残業が抑制されている傾向にあり、ワークライフバランスを保ちながら副業に挑戦したい方には最適な環境と言えるでしょう。

住宅業界に限らず、事務、IT、コールセンターなど、派遣の職種は多岐にわたります。
大切なのは、「自分が副業で何をしたいか」「どの程度の時間を確保したいか」を明確にすることです。
多くの派遣会社では、登録時の面談でコーディネーターが親身に相談に乗ってくれます。
「実は副業を考えていて、残業がない職場が良い」と正直に伝えることで、ライフスタイルに合致した優良案件を紹介してもらえる可能性が高まります。

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マイナンバーカードを作ると副業がバレやすくなりますか?
いいえ、カードの所有自体で副業がバレることはありません。
マイナンバーはあくまで税務署や自治体が所得を把握するための番号です。カードを持っているかどうかが、会社への通知内容に影響することはありませんので安心してください。
経費を計上すれば、所得を20万円以下に抑えられますか?
はい、可能です。
副業にかかった費用(消耗品、通信費、書籍代、セミナー代など)は「経費」として収入から差し引けます。正しく経費を計上することで、節税につながるだけでなく、確定申告の要否も変わってきます。
住民税を「普通徴収」にしてもバレるケースはありますか?
極めて稀ですが、自治体の事務処理ミスや、副業先が勝手に特別徴収の手続きをしてしまうケースがあります。
心配な場合は、確定申告後に住んでいる自治体の住民税課へ電話し、「副業分は確実に普通徴収(自分で納付)になっているか」を確認するのが最も確実な対策です。
派遣社員が副業を行う上で、最も重要なのは「住民税の仕組み」という正しい知識を持つことです。
これらのルールを守れば、副業はあなたの生活を豊かにし、将来の可能性を広げる強力な武器になります。
自分らしいライフスタイルを実現するために、まずは小さな一歩から始めてみましょう。
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