「派遣の時給1500円」で月収はいくら?給料の計算シミュレーションと働き方
2025/10/30
「派遣社員として働きたいけれど、給料の仕組みがよくわからない」
「時給と月収ってどう計算されるの?」
そんな疑問や不安を抱えていませんか?
正社員と違って、派遣の給料は「時給」で提示されることが多いため、具体的にどれくらい稼げるのか、生活設計が立てられるのか、イメージしにくいですよね。特に派遣という働き方に関心を持ち始めたばかりの初心者の方にとっては、最初の大きなハードルかもしれません。
ご安心ください。この記事では、派遣社員の給料がどのように決まるのか、正社員との違い、時給から月収をシミュレーションする方法まで、基本の「キ」からシンプルに、かつていねいに解説します。
この記事を読めば、派遣の給料の仕組みがクリアになり、あなたにぴったりの働き方を見つけるための一歩を踏み出せるはずです。「派遣の給料」に関する疑問を解消して、安心して新しいキャリアをスタートさせましょう!
派遣社員の給料が決まる基本的な仕組み
派派遣社員の給料は、正社員とは異なり、主に「時給」をベースに考えます。
この点が、派遣という働き方の最大の特徴の一つであり、給料を考える上でのスタート地点になります。
派遣の給料は「時給制」が基本
派遣社員の給料は、基本的に時給制です。つまり、「働いた時間」に対して給料が支払われます。
時給制の基本的な特徴
- 働いた時間がそのまま収入になる
時給×労働時間=給料の計算です。残があればその分の残業代が上乗せされます。
- 月々の収入は変動しやすい
祝日や休暇で出勤日数が減ると、その月の総労働時間が減るため、月収も変動します。逆に残業が多い月は月収も増えます。
- 月収を自分でコントロールしやすい
働く時間や日数を調整しやすい仕事を選べば、自分の希望する収入に近づける調整がしやすいとも言えます。
1.職種・業務内容:専門性の高さが直結する
時給を決定する最大の要素は、その仕事に求められる専門性です。
- 専門特化型の職種: IT、会計、貿易、特定のソフト操作など、代替が難しいスキルが必要な職種は、標準的な事務職よりも時給が高く設定されます。
- 汎用事務の付加価値: 一般的な事務であっても、高いOAスキルや効率化の実績があれば、時給交渉の強力なカードになります。
2. スキル・経験:即戦力としての「換金価値」
企業が派遣社員に求めるのは「教育不要の即戦力」です。
- 実務経験の年数: 同じ職種での経験が長いほど、企業側のリスクが減るため、高い時給が提示されやすくなります。
- 実績の具体性: 「何ができるか」だけでなく「どれくらいの規模・スピードで完結できるか」という実績が、あなたの「時間単価」を決定づけます。
雇用主は「派遣会社」、給与の支払元も派遣会社
正社員の場合、給与の支払元は実際に働く企業(就業先)です。一方、派遣社員の雇用主は派遣会社であり、給料の支払いも派遣会社から行われます。
実際に働く企業(就業先)から派遣会社へ「派遣料金」が支払われ、その中から派遣会社が時給として派遣社員へ給料を支払うという流れです。
このため、給料に関する交渉や相談は、就業先ではなく、登録している派遣会社の担当者と行うことになります。
正社員との給料体系の大きな違い
派遣社員の時給制と、正社員の月給制・年俸制には、以下のような違いがあります。
| 比較項目 | 派遣社員(時給制が多い) | 正社員(月給制・年俸制が多い) |
| 給料の基本単位 | 時給 | 月給・年俸 |
| 月収の安定性 | 労働時間によって変動しやすい | 比較的安定している(欠勤しても日給・月給から控除される仕組み) |
| 賞与(ボーナス) | 基本的になし(※例外あり) | 支給されることが多い |
| 昇給 | 契約更新時などに時給が見直される | 定期的な昇給制度があることが多い |
| 手当 | 交通費は原則支給される(※後述) | 住宅手当、扶養手当など各種手当が充実していることが多い |
派遣社員は、手当や賞与がない分、提示される時給は同等の仕事をする正社員の日給・月給を時間換算したものより高めに設定されている傾向があります。
派遣社員の「時給」はどのように決まるのか?
派遣社員の給料の核となるのが「時給」です。この時給が、あなたの月収を左右する最重要ポイントになります。
1. 職種・業務内容:専門性の高さが時給に反映
時給を決定する最も大きな要素は、担当する職種や業務内容の専門性の高さです。
- 専門性が高い職種: ITエンジニア、CADオペレーター、医療事務、貿易事務など、特別なスキルや資格が必要な職種は、時給が高くなる傾向があります。
- スキルが不要な職種: データ入力や軽作業など、特別なスキルや経験があまり問われない職種は、比較的時給が低くなる傾向があります。
- 住宅業界の例: 住宅業界でも、専門的なCADスキルを活かしたCADオペレーターのポジションなどは、事務サポートに比べて時給が高くなることが一般的です。
2. スキル・経験:即戦力になるほど時給はアップ
あなたの過去の職務経験やスキルも、時給に大きく影響します。
- 即戦力性: 派遣先企業で教育コストをかけずにすぐに業務を遂行できる「即戦力」と判断されると、時給は高くなります。
- キャリア: 同じ職種でも、経験年数が長い人や、より高度な業務経験を持つ人の方が、高い時給が提示されます。
3. 地域:都市部と地方で時給に差がある
働く地域によっても、時給相場は大きく異なります。
- 都市部(三大都市圏など): 企業が多く集まり、人件費の相場も高いため、時給が高めに設定されている傾向があります。
- 地方・郊外: 都市部に比べると時給は下がる傾向がありますが、生活費も都市部より安くなることが多いため、一概に収入が低いとは言えません。
一般財団法人日本人材ビジネス協会が発表した「派遣社員の平均賃金(時給)」を見ても、関東・東海・関西の三大都市圏は、それ以外の地域に比べて時給が高い傾向にあることがわかります。
参考:2025年9月度 派遣スタッフ募集時平均時給調査【三大都市圏(首都圏・東海・関西)】 – JBRC ジョブズリサーチセンター
4. 派遣会社の料金体系:「マージン率」とは?
派遣社員の時給は、派遣会社が派遣先企業からもらう「派遣料金」から、派遣会社のマージン(手数料)を差し引いた残りとなります。
マージン率
派遣料金全体に占める派遣会社の利益や運営費(社会保険料、有給休暇費用、福利厚生費、教育訓練費など)の割合を「マージン率」と言います。
マージン率は会社によって異なりますが、マージン率が高いからといって必ずしもあなたの時給が低いわけではありません。マージンには、あなたの社会保険料や教育訓練費なども含まれており、手厚いサポートの資金となっている場合もあるからです。
派遣の「月収」をシミュレーション!時給と労働時間の関係
派遣社員として働く際、最も気になるのが「結局、毎月どれくらいの収入になるの?」という点でしょう。時給制の派遣社員の月収は、以下の計算式でシンプルに求めることができます。
月の労働時間の目安は?
月の労働時間は、「1日の労働時間 × 月の出勤日数」で計算できます。
正社員と同じように「週5日、1日8時間勤務」で働く場合の月の労働時間目安は、約160時間です。
| 働き方 | 1日の労働時間 | 1週間の労働時間 | 月の平均労働時間(※) |
| フルタイム | 8時間 | 40時間 | 約160〜176時間 |
| 時短(一例) | 6時間 | 30時間 | 約120〜132時間 |
※月の平均出勤日数を20〜22日で計算した場合の目安です。
時給別の月収シミュレーション(フルタイムの場合)
週5日、1日8時間勤務(月平均160時間)で働いた場合の月収目安をシミュレーションしてみましょう。
| 時給 | 月収目安(160時間の場合) |
| 1,300円 | 208,000円 |
| 1,500円 | 240,000円 |
| 1,700円 | 272,000円 |
| 2,000円 | 320,000円 |
このように、時給が数百円違うだけで、月収には数万円の差が生まれます。
収入を安定させるために知っておきたいこと
派遣の月収は労働時間で変動するため、収入を安定させたい初心者の派遣社員の方は、以下の点に注意して仕事選びをしましょう。
確認すべきポイント
- 「フルタイム(週5日・1日8時間)」の仕事を選ぶ
安定した労働時間を確保できるため、最も収入が安定します。
- 土日祝日が休みでない仕事も検討する
サービス業など土日祝日も営業している企業であれば、祝日が多い月でも労働時間が減りにくくなります。
- 残業代も重要な収入源
契約の範囲内で無理のない残業ができる職場であれば、月収アップにつながります。残業代は「時給 × 1.25倍」の割増賃金となるため、収入への影響は大きくなります。
派遣社員の「待遇」に関する基礎知識
派遣社員の給料を考える上で、時給や月収だけでなく、社会保険や交通費などの待遇面も正しく理解しておくことが大切です。
交通費の支給:「同一労働同一賃金」で原則支給に
2020年4月に施行された「同一労働同一賃金」により、派遣社員にも正社員と不合理な差を設けてはいけないことになりました。これにより、交通費の扱いが大きく変わっています。
- 以前: 交通費は時給に含まれているケースが多かった
- 現在: 交通費は原則として別途支給される形式(時給とは別にお金がもらえる)が主流
ただし、派遣会社によっては「交通費を時給に含めて支払う」としている場合もありますので、求人情報や契約時に必ず確認しましょう。
社会保険(健康保険・厚生年金)への加入
以下の条件を満たす場合は、派遣社員でも社会保険(健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険)に加入する義務があります。
- 所定労働時間: 週の所定労働時間および月の所定労働日数が、正社員の4分の3以上である
- その他(上記の条件を満たさない場合でも、以下の条件を全て満たせば加入対象):
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 賃金の月額が8.8万円以上
- 2ヶ月を超える雇用の見込みがある
- 学生ではない
- 従業員数が101人以上の企業に勤めている(※段階的に対象企業は拡大中)
社会保険に加入することで、将来受け取れる年金が増えたり、病気や怪我で働けなくなった時の保障が受けられたりするため、フルタイムで働く場合は必ず加入することになります。保険料は給料から天引きされます。
有給休暇:6ヶ月継続勤務で付与される
派遣社員も、一定の要件を満たせば有給休暇を取得できます。
- 付与条件: 雇い入れの日から6ヶ月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した場合
フルタイム(週5日)勤務の場合、6ヶ月後に10日間の有給休暇が付与されます。有給休暇は、給料が支払われる休暇ですので、安心して取得できます。
派遣社員の給料アップを目指すために
派遣社員として働くからには、少しでも高い給料を目指したいですよね。ここでは、時給を上げ、手取り額を増やすための具体的な4つの方法をご紹介します。
1. スキルアップをして専門性を高める
前述の通り、時給は専門性によって大きく左右されます。
- 資格取得: 業務に役立つ資格(簿記、ITスキル、語学など)を取得することで、より高時給の案件に応募できるようになります。
- 派遣会社の研修を利用する: 多くの派遣会社では、登録スタッフ向けにスキルアップ研修を提供しています。これらを積極的に活用し、今の自分に「プラスアルファの価値」をつけましょう。
2. 経験を積み、即戦力として実績をアピールする
同じ職種での経験年数や、具体的な実績は、時給交渉において強力な武器になります。 「前職でこの業務を○年担当した」というだけでなく、自分のスキルを「棚卸し」して具体的に伝える準備をしておきましょう。「業務効率を○%改善した」「このソフトを使いこなせる」といった具体的なアピールができれば、次の仕事ではより高い時給を提示してもらえる可能性がぐっと高まります。
3. 時給相場の高い職種や地域を選ぶ
給料アップを最優先したい場合は、時給相場の高い職種やエリアに視野を広げるのも一つの手です。
- 一般事務の中でも、より専門的な知識が必要な事務職(経理、人事、ITサポートなど)の方が時給が高い傾向があります。
- 自分の持っているスキルを別の業界や、少し離れた都市部の案件に当てはめてみるだけで、時給が数百円アップすることも珍しくありません。
4. 給与交渉は派遣会社を通じて行う
派遣社員が給料交渉をする際は、派遣会社を通じて行います。
- タイミング: 契約更新のタイミングが、時給交渉のベストな機会です。
- 交渉のコツ: 「ただ時給を上げてほしい」と伝えるのではなく、これまでの貢献度や身につけたスキルをデータとして提示しましょう。担当者が派遣先企業に対して「これだけのスキルがある人なら、時給を上げる価値がある」と自信を持って交渉できるよう、日頃から自分の実績を言語化(棚卸し)しておくことが重要です。
ライフスタイルと給料のバランスを見つける働き方
派遣という働き方は、時給制だからこそ、自分のライフスタイルに合わせて労働時間を調整し、給料とプライベートのバランスを取りやすいのが大きな魅力です。
働く時間を選べるからこそ、自分にとっての最適な給料を考える
- プライベート重視なら「時短勤務」: 働く時間を短くすれば月収は減りますが、自分の時間や家族との時間を大切にできます。「時給が高め」の仕事を選べば、時短でも効率的に稼ぐことが可能です。
- 収入重視なら「フルタイム+残業可能」: 生活設計のために収入を確保したい場合は、フルタイムで働き、無理のない範囲で残業ができる仕事を選びましょう。
派遣社員でも在宅勤務(リモートワーク)は可能?
多様な働き方が広がる中で、「派遣社員でも自宅で働けるの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。
結論から言うと、派遣社員でも在宅勤務(リモートワーク・テレワーク)は可能です。
職種や企業によって異なりますが、IT系や事務系、コールセンターなど、パソコンとインターネット環境があれば可能な業務で、在宅勤務の求人は増加傾向にあります。
在宅勤務ができる場合、通勤時間や交通費の節約にもなり、実質的な「手取り」の満足度が上がることもあります。
参考:派遣社員の意識・就労実態調査(2024年版)|マイナビキャリアリサーチラボ
効率よく「目標月収」を達成するためのキャリア戦略
「時給1,500円なら月収24万円」という基準が見えてきたら、次に考えるべきは、どうすれば無理なく「時間単価(時給)」を上げていけるかという戦略です。
特定の業界にこだわる必要はありません。
大切なのは、あなたのスキルを「より高く評価してくれる環境」を正しく選ぶことです。
専門性を武器に「時給の壁」を突破する
一般的な事務職の時給相場には一定の限界がありますが、専門的な役割を担うことで、その壁を突破しやすくなります。
- 「替えのきかないスキル」への集中
どの業界でも、特定のツール操作や実務知識が必要なポジションは、時給が高く設定されています。今の業務の中で「自分にしかできない工夫」を実績として積み上げることが、次の契約での時給アップに直結します。
- 「経験」を市場価値として正しく換金する
複数の現場で培った適応力や、業務効率化の経験は、立派な専門スキルです。これらを「ただの経歴」ではなく、企業が欲しがる「解決策」として提示できれば、提示される時給は確実に変わります。
あなたの価値を最大化する「棚卸し」の重要性
理想の月収を手に入れる最短ルートは、今の自分が持っている経験を、派遣会社や企業へ「納得感のある価値」として伝えることです。
そのためには、自分自身のスキルの「棚卸し」が欠かせません。
自分が当たり前だと思っている仕事の中にこそ、時給アップの鍵となる強みが隠れています。
それを言語化し、正しく伝える準備をすること。
この「自分の価値の再定義」こそが、月収を底上げし、理想のライフスタイルを勝ち取るための最も重要な一歩となります。
まとめ
この記事では、派遣社員の給料がどのように決まるのか、時給と月収の関係を中心に解説しました。
この記事でわかったこと
- 派遣の給料は「時給制」が基本
働いた時間に応じて収入が決まり、月収は労働時間によって変動しやすい特徴があります。
- 時給は「職種」「スキル」「地域」で決まる
専門性の高い仕事や、即戦力となる経験は時給アップにつながります。
- 月収は「時給 × 労働時間」でシミュレーション可能
自分の希望収入から逆算して、最適な働き方を見つけることができます。
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