【採用歩留まり】住宅・不動産業界での戦略とは

2023/07/19
採用の歩留まり

住宅・不動産業界では、一定の経験と能力を有する人材の採用が必須で、これは当社のクライアントからも日々要望として寄せられています。ただし、適任の人材を見つけ、採用するまでのプロセスは容易なものではありません。
課題解決のために重要な要素となるのが「採用の歩留まり」、つまり成功した採用の割合です。これは企業が採用目標に到達するまでの効率を示す指標です。
この記事では、採用の歩留まりを上げるためのアプローチと改善策を提案します。

採用の歩留まりとは?評価と計算方法

採用の歩留まりは、企業説明会から応募、選考、面接、内定、そして内定承諾といった採用フェーズが進んでいく中で、次の工程に進んだ人数の割合を示す重要な評価指標です。
値が高いほど、次の段階への通過者が多いことを示し、逆に低い場合は、脱落者が多いことを示します。ポイントごとに歩留まり率を見ることで、どの段階で問題が生じているのかを特定することが可能です。

一般的に、採用の歩留まりを算出する方法は以下のようになります。

「選考通過数」÷「選考対象数」×100=「歩留まり率」

例えば、内定承諾数が5人・内定数が10人だった場合、「内定承諾数(5人)」÷「内定数(10人)」×100=「歩留まり率(50%)」となり、内定を出した10人のうち、50%が内定を承諾したことを示しています。

以下に代表的な算出方法をご紹介します。

・受験率
エントリーした応募者の中で実際に選考に進んだ人数の比率。採用活動の初期段階での効率性を測る指標となります。算出方法:受験者数 ÷ エントリー数 × 100

・内定率
選考に進んだ応募者の中で最終的に内定を得た人数の比率。企業の採用活動における選考の効率性を示す重要な指標です。算出方法:内定者数 ÷ 受験者数 × 100

・内定辞退率
内定を受けた応募者の中で最終的に内定を辞退した人数の比率。採用力を測る数値で内定の出し方等によって変動します。算出方法:内定辞退者数 ÷ 内定者数 × 100

採用の歩留まりが低下する原因

採用の歩留まりが低下する原因

採用の歩留まりを改善するために、その原因を理解することは不可欠です。どのような要素があるか見ていきましょう。

企業文化の不一致

企業の文化と候補者の個々の価値観が合致しない場合、採用の歩留まりが低下します。特に、住宅・不動産業界においては早期離職率が高い傾向があるので、採用プロセスで企業文化や理念を早い段階で明確に伝えていないと入社後のミスマッチが起こり得ます。

競合他社との比較

競合他社からの早期内定は、採用の歩留まりを下げる一因となります。応募者が他社から先に内定を得ると、選考が長引く企業は見逃される可能性が高まります。

募集要項と実態の乖離

募集要項と実態の乖離

情報の透明性が欠け、候補者が募集要項と企業の実態に乖離を感じると、信頼性が損なわれます。正確かつ詳細な情報を提供しなければ、結果的に歩留まり率は低下します。

家庭環境

エン・ジャパン株式会社が運営する転職サイト「ミドルの転職」のアンケート調査結果によると、家族に転職を反対された経験がある人は33%におよび、それによる内定辞退者の割合は51%でした。
候補者の家族が企業の安定性や信頼性、労働環境について不安や疑問を抱いていると、採用は難しくなります。

参考:エン・ジャパン株式会社 ミドル2300人に聞いた「転職の家族ブロック」

上記に挙げたものは採用の歩留まりが低下する原因の一部ですが、各企業の採用プロセスにより異なるため、最適な解決策も変わります。当社は豊富なデータと経験を基に、企業様の課題解決を支援します。採用の課題でお困りの場合はぜひお問い合わせください。

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住宅・不動産業界において採用の歩留まりを改善する施策

 住宅・不動産業界において採用の歩留まりを改善する施策

最後に、採用の歩留まりを改善するための具体的なアプローチを解説します。効率的な採用プロセスの実現からコミュニケーション能力の向上まで、多角的に採用の歩留まりを最大化する戦略と手法をご紹介します。

採用プロセスの迅速化

採用プロセスの迅速化は、志望者が他の求人へ流れるのを防ぐ重要なポイントです。プロセスが長引けば長引くほど、候補者は不確実性を感じ、他社への興味を抱く可能性が高まります。
選考からオファーまでの時間を最小限にするため、社員全体への採用プランの周知と認識強化、採用管理・選考管理システムの導入・面接スケジュールの効率化などが有効です。

選考基準の明確化

選考基準を明確にし候補者に伝えることは、自分が適合しているかどうかを理解し、選考プロセスへのコミットメントを高めるのに役立ちます。
選考基準が曖昧な場合、候補者は不安を感じたり、自分のスキルが合致しているか不明瞭になり、結果として歩留まりが下がる可能性があります。

会社情報の充実

候補者が自社情報を理解していると、自分の役割と貢献を具体的にイメージしやすくなり、採用の歩留まりを向上させます。そのためには、求人広告に業務内容、必要なスキル、会社のビジョン等を詳しく明記しておくことです。

さらに、自社独自の教育プログラムや業務負担軽減、残業時間短縮などの取り組みがある場合は、これらを明確に伝えることが重要です。自社の採用サイトに情報を掲載し、面接時にもこれらの点を強調することで、候補者の理解を深め、彼らの採用への意欲を高めることができます。

採用チームのコミュニケーション能力向上

採用チーム

採用チームのコミュニケーション能力向上は、選考プロセスをスムーズに進行させるための重要な施策です。適切なフィードバックと迅速な対応により、候補者が自分が選考のどの段階にいるのかを理解し、エンゲージメントを保つことができます。

業界専門の人材紹介サービスを利用する

企業の採用活動は、人材紹介サービスや採用支援サービス等の異なるアプローチによって強化されることがあります。採用支援サービスは、採用戦略の全体的な改善に焦点を当てる一方で、人材紹介サービスは、特定の求人要件に基づき適切な候補者を効率的に探すことに特化しています。

当社のような業界専門の人材紹介サービスを利用すると、住宅・不動産業界の専門知識を持つ優秀な候補者を見つけ出すことが容易になります。採用プロセスがスムーズに進行し、より適切な人材を採用できる確率(採用の歩留まり)が高まる可能性があります。

まとめ

まとめ

採用の歩留まり、つまり効率的な人材確保のための鍵は、各採用フェーズごとの数値を把握し、低下の原因と改善策を総合的に理解し改善することにあります。総応募に対して最終的に有効応募者が少数になってしまう場合は、採用プロセスの迅速化や選考基準の明確化といったアプローチを早期に実行することが重要です。個々の改善ステップが小さいと感じるかもしれませんが、これらを組み合わせることで大きな効果が期待できます。

課題に直面している方、新たな解決策を探している方は、当社の人材紹介サービスをご検討ください。採用の歩留まりを最大化するために検討をすすめます。

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