市場縮小と採用難で悩む工務店ができる解決策|安定的な人材確保に向けて

2023/10/25
市場縮小と採用難で悩む工務店ができる解決策|安定的な人材確保に向けて

住宅市場の縮小が進む中、工務店やハウスメーカーが採用で直面する課題が増えています。実際に当社のクライアントでも「経験豊富な人材を採りたいけど、なかなか最適な人材が見つからない」とお悩みの経営者や採用担当者も多くいらっしゃいます。
しかし、工務店の経営を維持・成長させるためには採用戦略が不可欠です。本記事では、特に工務店の採用課題とその解決策について考察します。

住宅業界は先細り?着工数の減少とその影響

国土交通省が発表した2022年度の「全国新設住宅着工戸数」によると、86万828戸となり、前年度比0.6%減少となりました。これは2021年度の増加から再びの減少です。
なお、2040年度には55万戸にまで減少する見通しです。

出典:国土交通省

なぜ着工数が減少しているのかーー。考えられる要因としては、少子高齢化による世帯数の減少、建築資材や人件費の上昇があるでしょう。各コストの高騰は住宅価格を押し上げ、住宅取得のハードルが高まっています。
これらの構造的な課題は無視できないため、工務店も住宅業界の縮小を早期に考慮する必要があります。

中小工務店も考えるべき住宅業界の採用課題

中小工務店も考えるべき住宅業界の採用課題

市場が厳しくなる一方で、日本では生産年齢人口(15〜64歳)の減少と経験者の引退や離職が進行中です。
これらの要素は、中途採用で企業がより質の高い人材を求める中で、一段と競争力を必要とする状況になっています。

生産年齢人口の減少

「生産年齢人口」とは、労働の中心・中核的な担い手となる層を指します。
国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口(令和5年推計)」によると、生産年齢人口は今後減少していくとされており、2023年には8,600万人、2030年には7,800万人、2040年には6,500万人になると推計されています。

生産年齢人口の減少は採用にも大きな影響を与えます。自社に応募する母数が減少するため、求める人材が見つからない・見つけるまでに時間を要するケースが増えるのです。
運良く採用できた人材でも、ミスマッチ等により短期離職が発生し、結果採用経費となって戻ってくることがあります。

出典:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(令和5年推計)

経験者の引退・離職

長年業界で活躍してきた経験者が次々と引退・離職していく中、スキルやノウハウの継承が難しくなっています。新人がこのギャップを埋められない場合、それが直接的にプロジェクトの品質や効率の低下につながる可能性が高まります。

このような状況下で、各社が質の高い経験者を積極的に採用しようとしています。
しかし、報酬面や知名度で大手に負けてしまう中小企業にとっては厳しい競争となっているのです。

未経験者採用で工務店が開く新しい可能性

未経験者採用で工務店が開く新しい可能性

しかし、中途採用は経験者でなければならないのでしょうか?実は、この問題に対する答えは「必ずしもそうではない」と考えることができます。

未経験者採用の多面的なメリット

成長意欲やポテンシャルが高い未経験者は、自社にマッチした人材を育てることができます。
ピンポイントで求める業務経験を積ませ、自社に不足する職種で活躍できる人材を育て上げる方法は、特に人材不足の現状において有用です。

また、未経験者を採用する場合、経験者のように特定のスキルや経歴に縛られずに広範囲で募集できるため、結果的に母集団を増やすことができます。

大企業と中小企業の未経験者採用戦略の違い

大企業では新卒採用を積極的に行っています。これは、未経験者でも採用後にしっかりとした育成プログラムを通じて、業界や自社に必要なマインドを形成できると考えられているからです。

一方、中小規模の工務店が新卒採用を敬遠するのはなぜでしょうか。
時間的・資金的な制約により、基本的なビジネスマナーから教えることが難しいという事情があります。そのため、採用ターゲットはどうしても経験者に偏ってしまいます。

未経験者採用・育成で中小工務店も変革を

未経験者採用・育成で中小工務店も変革を

常識あるビジネスマナーを兼ね備え、素地のしっかりした未経験者を採用して育成するアプローチは、中小工務店にとっても有望な解決策です。

育成可能な「未経験者」とはどのような人材か

リソースの限られた中小企業にとって育成できる未経験者とは、基本的な社会人マナーを持つ、将来の成長が期待できる素養を持つ人材です。具体的には第二新卒や30代前半までの人材をイメージすると良いでしょう。

このような人材は、特定のスキルが未熟でもその他の面で優れているため、適切な育成によって業績に貢献する可能性が高いでしょう。

未経験者育成の具体例

例えば、顧客ニーズを汲み取った上で、最適な提案経験を持つ業界未経験者に「設計スキル」を身につけさせた場合、営業活動において、顧客の要望に柔軟に設計対応ができる人材が育成されます。

「そうは言っても未経験者を育てるノウハウがない。どうすればいいのか?」とお悩みの方もいらっしゃるでしょう。
ユナイテッドマインドジャパンでは、このような課題に対応する新しいサービスを提供しています。

【工務店向け】未経験者を即戦力化する育成プログラム

【工務店向け】未経験者を育成して即戦力にするサービス

ユナイテッドマインドジャパンでは、人手不足・受注率低下・着工の遅れ等でお悩みの工務店様に、未経験者を対象とした人材育成サービスを提供しています。

独自の教育プログラムによって、未経験者でも業界の専門知識を習得し、短期間で現場で活躍できるレベルに育て上げます。
本サービスは、当社が厳選した業界経験豊富なコンサルタントとの提携によって質の高い教育を実現しています。

以下は教育プログラムの具体例です。

  • 設計もできる営業人材の育成
  • 設計と顧客対応が可能なインテリアコーディネーターの育成

上記は一例であり、各企業のニーズに合わせて内容をカスタマイズ可能です。

さらに、ご契約後には以下のようなフォロー体制もご用意しております。

  • 育成が完了した後も継続するサポート
  • 人材や経営に関する総合的なご相談
  • 新たな組織構築に関するご相談

また、当社の人材紹介と育成研修をセットでご契約される場合は特別料金が適用されます。お気軽にお問い合わせください。

知っておきたい未経験者採用・育成のリスクと対処法

知っておきたい未経験者採用・育成のリスクと対処法

未経験者採用には一定のリスクがあるのも事実です。
短期的には未経験者のレベルが低いために業績を左右する可能性があります。また十分な教育体制がないと、中途半端な能力しか身につかない上、コストがかさむリスクも考慮する必要があります。

しかし、これらのリスクはしっかりとした研修体制とフォローアップで最小限に抑えることが可能です。リスクを恐れずに新たな採用の可能性を探ることで、中長期的なビジネスの成長と安定を見据えることができるでしょう。

採用課題を抱える工務店は未経験者育成で新しい可能性を

採用課題を抱える工務店は未経験者育成で新しい可能性を

住宅着工数の減少や市場縮小に付随する採用難は、未経験者を積極的に採用して育てることで解決する可能性があります。

ユナイテッドマインドジャパンは「住」に関わる可能性を追求し、住宅・不動産業界で展開していく中で未経験者育成サービスを開始しました。
人材の資質を最大限に引き出し、工務店の持続的な経営成長をサポートします。
貴社の採用課題を解決するために、当社の未経験者育成サービスを検討する選択肢の一つとしていただければ幸いです。

サービスに関する詳細やお見積もりについては、下記よりお気軽にお問い合わせください。

求職者様の転職相談はこちらよりお願いします。

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